2015年12月

昨日は私の今年の仕事納めでした。 

ここ数年「あっという間に年末だね。」とよく、かみさんと話すことが多くなった気がする。 さて、なぜ年をとるに連れて1年が早くなるのだろう。 

 2つの説がよく言われている。 



  <年齢分母理論>  

10歳の1年: 1年/10年 = 10.0(%)  
40歳の1年: 1年/40年 =  2.5(%)  
つまり、10歳のときより20歳の時の1年の速度は2倍、10歳のときより40歳の時は4倍の速さで進むことになる。 

 この理論だと、どんなに充実した生活を送ろうが、どんな努力をしようが、年が経つに連れて加速度的にはやくことになる。私なんてもうすぐ10歳のころの5倍ですよ(笑) なんとも恐ろしい論理ですよね。 


  <アクティビティ量理論>

年をとるに連れて、1年に起きた新しいチャレンジ、新しい発見、新しく覚えたことが減っていき1年は短くなっていくという考え方だ。 

ただ、あくまで時間の観念は個人の感じ方という部分の意味合いが大きいのでしょう。 確かに、最近結構プライベートは充実しているのに時間の流れは速く感じる。 

どちらかと言うと私の時間のイメージは<年齢分母理論>に近いのかもしれない。 


 時間と言えば、以前「宇宙の歴史を1年であらわすと」というブログがけっこう面白かったんですよ♪ その考え方だと恐竜も4日で絶滅し、鎌倉幕府は0.33秒で滅んでしまう。そして私の1年はなんと 0.0023秒…早。(笑) 

 あくまで仮定の話なんですけどね〜 
仮に光のスピードで宇宙を航行していた場合〈相対性理論〉だと時間の経過が遅くなるわけで、そこで生じる「浦島効果」を考えると、この「宇宙の歴史を1年であらわすと」という話も、まるっきり非現実な仮定ではないのかもしれないですねぇ〜 


年の瀬に「時間」というものを考えてみるのも、なかなか趣があるかもしれない 。

今日はゆく年くる年♪ 良いお年を〜〜

先日、『南充浩氏の繊維産業ブログ』のなかで、GAPの値下げに関する記事が、なかなか業界の価格設定を考えさせられるものであった。



長年GAPを見て来て疑問に思うのが、どうして定価設定を下げないのだろうか。
どうせ定価では売れないのだ。利益確保もクソもない。

9900円が1900円にまで下がるからすでに定価に信用がない。
GAPは少なくとも半額になってから買うという消費者の方が多いのではないか。
だったら最初から今の半額を定価設定にすれば良いのではないか。
その方が消費者だって定価設定を信用してくれやすい。

中略

他のグローバルSPAや低価格SPAと比較しても、GAPの価格政策は異様であり、これが上陸後長年続けられていることに対して理解に苦しむ。
数あるグローバルSPAの中で、日本国内で真っ先に凋落するとすれば、それはGAPではないかと思って生暖かく見ている。

GAPは定価設定を見直すべき:『南充浩氏の繊維産業ブログ』



なぜGAPはそのような価格を下げる事が可能であるのか?

それは定価にたいしての原価率が低いからだと容易に予想できますし、あくまで憶測であるが、原価率は15%〜20%位ではないだろうか?

つまりこの話は言葉を換えれば、「原価率を見直すべき」という話である。

ただGAPの場合アメリカ本国よりも、日本の定価が5割り増しという「ちょいセレブ使用」なんですよ。

仮に日本の原価率を20%にした場合、アメリカ本国の定価に対する原価率は30%であり、これはグローバルSPAとしては正常の数値である。

いかに、日本での定価設定が高過ぎるということを物語っていますよね。

image



私もアパレルの仕事をしている立場から、「洋服の原価率はそもそも、どうあるべきなのであろうか?」よくよく考えることがある。

そう、その前に商品の定価はどうやって決まるかを概略してみましょう♪

一般的に物が売れた値段を売価といい、その売価から原価を引いた残りが、粗利になります。

粗利からは店舗の家賃、光熱費、人件費、広告費その他もろもろの諸経費や税金を引かれたものが、純利益、つまり本当の儲けになる訳ですが、その儲けを出す為に最初の売価設定、つまり定価設定をするのです。

その為には、自社SPAオリジナル商品の場合、通期で50%を切る粗利は避けたいところだか、原価率が低く過ぎても製品上の信用性がなくなる。

そう考えると、私などはセールで30%OFFしても50%の粗利率が期待できる原価率35%のラインを基準に多少乱暴ではあるが、品質上適正であるとか、暴利であるという判断も出来なくもない。

ただし、例外として高くても売れるメジャーなラグジュアリーブランドを除いた話ですけどね。

しかし、原価率は仕入れコストや工賃によって改善出来るものであり、予測した売価の推移で売れるかどうかは商品のセンスの要素が大きいので、一概には断定できないが、「原価率35%」を一応の目安として考えたい。

ちなみにH&Mの原価率が25%程度、ODM依存国内大手カジュアルSPAのそれが28%程度、老舗国内大手ブランドのKが30%程度なのに対してユニクロは自社開発・自社生産管理で巨大ロットなのに38%程度と極めて原価率が高い。


つまりファーストリテイリングという会社がユニクロというブランドの「低価格、高品質」イメージを維持していく為には高めの原価率を設定する必要があるのです。


「低価格、高品質」ということをさらに進化させたビジネスモデルがある。

元ヴァンヂャケットの貞末良雄氏が1993年の創業した「鎌倉シャツ」である。

原価率59%、綿100%の100番手(糸の細さ)素材、天然の貝ボタンを使用し、日本国内で縫製。そんな高品質のドレスシャツを4,900円という廉価で提供している。

この原価率59%は驚異的である。前提としては一切セールを実施しないで、消耗品であるドレスシャツに絞りこんで、高品質なものを安定して供給している。

それは粗利率よりも、回転率を高めて粗利高を重視したビジネスモデルである。


・上質なシャツを誰もが気軽に買える値段で提供することで「日本人のお洒落」を誘発する

・男女の区別なく国際社会のビジネスにプライドを持って着用できる正統派シャツを作る
 
 という創業の思いを忘れず、

・優れた商品を、適切な価格と真当な方法で提供することで、顧客に利を与え

・適正な価格や、真当な支払条件で取引をすることで、協力業者に利を与え

 ・結果として、自社も利を得る

そんな「利他の精神」を貫くこと。

引用:鎌倉シャツ 魂のものづくり


鎌倉シャツのような「高品質、適正価格」を企業理念が社風として染み付いている、会社の商品というのは必然的に高い原価率になるはずである。

鎌倉シャツ 魂のものづくり
丸木 伊参
日本経済新聞出版社
2014-06-21





ただ定価と違い、原価というものは表には見えないものであり、企業としては表向き、公けにはしていないものである。

我々のようなアパレルに属している者でも、生地とか縫製をみても正確にわかるものでもはない。(なんとなくは想像できるが…)

低い原価率を設定している商品の見分けかたとしては期中、セール初頭に30%を越える値引きをする商品は、不振商品であることは間違いないが、原価率が極めて低い可能性が高い。

さらに、常に大幅な値下げを売りにしているブランドは原価率をかなり低く設定している場合が多い為
「お買い得感」があっても、実はそうではないことを充分理解してもらいたい。

今回は自社SPAの洋服の話でしたが、靴、バッグのアイテム、日本独自の委託システムやセレクトショップの別注商品、インポートブランドは全く原価率が異なる話なので、またの機会に❗️


メンズファッション ブログランキングへ

20数年紳士服の販売の仕事をしていていると、40過ぎの既婚男性の「保留」や「断り文句」で

「大蔵省(妻)に相談しないと!」

という言う言葉によく出くわす。

さすがに、最近は以前より、この言葉を使うお客様は少なくなった。

なぜなら、大蔵省は2001年に廃止になり、財務省と金融庁がその後を引き継いだからである。

ただし、大蔵省の名称は奈良時代の大宝律令から廃止になるまで1300年も続いた名称でもあり、日本人の心に深く根付いている言葉である為、
「家計を管理する者」=「大蔵省」
という"例え"は今後も使われるに違いない。

大蔵省(妻)に関連する言葉なのですが、「父ちゃんの立場指数」という経済指標をご存知でしょうか?

一見、ふざけたネーミングであるが、経済アナリスト・馬渕治好氏が考案した指数で、日本百貨店協会の「紳士服等売上高前年比伸び率」から「婦人服等売上高前年比伸び率」を引いたものである。

その意味とは、景気が悪いときは「父ちゃん」の服代は真っ先に削られる一方、「母ちゃん」はあまり変わらずに服を買い続けるので「父ちゃんの立場指数」は下落する。

この指数をグラフ化すると株価の動向や、実際の景気の動きに符合するのである。

image
引用:mw.nikkei.com

昔から、紳士服と景気の関係は「飛行機の車輪」に例えられていて「景気が回復すると最後に上って、景気が悪化すると最初に落ちる」と言われているだけあって景気の指標に使いやすいのだろう。

image


いずれにしても「父ちゃんの立場指数」とは「消費者の気分」によって大きく左右されものである。

もしかしたら、日本の経済の行方は「女房達の大蔵省」が握っているのかもしれない。

メンズファッション ブログランキングへ

ちょっとした、科学の話です。

"なめこ"は本来きのこなので菌類という部類になっていて植物ではありません。

そしてあの傘の裏のヒダヒダには胞子と呼ばれる種みたいなものがあり、実はその100分の1mm程度のものにはオスとメスがあるんですよ。

風に運ばれて、地中に落ち発芽し、菌糸を伸ばして、異性の相手に出会った者だけが、"なめこ"になれるのです♥

さてこの親なめこから生まれた子なめこですが、遺伝的には全く別物です。食するの『優』なるものもあれば、『劣』なるものもあるわけでなのです。

もしかしたら、なめこの世界にはあのゲームのような、個々に、いろんなキャラクターがあるのかも知れません。

ところが、人間としては『優』なる"王様なめこ"だけが欲しいのである。そこで王様なめこの菌糸を使って大量にそのコピーを作成するのである。

そう、実はみなさんの食卓にのぼる"なめこ"は全てクローンなのですよ‼︎


image
引用:「んふんふ杯 なめこの大運動会」

前フリがだいぶ長くなってしまったが、人間の医療にもクローン技術を使って、臓器や身体の一部を複製することが研究されている。

その技術が発明されれば人間の寿命は飛躍的な変化を迎えることでしょう。

2年くらい前の話であるが、それまで娘とはお風呂の中で色々な話をしていた。

学校のこと、友達のこと、社会のこと、生命のこと、震災、テロ、宗教…

その中で誰もが子どもの頃抱いた「死の恐怖」に対して娘にこう話した。

「人間には寿命があるから、君より父さんはこの世から先にいなくなるかもしれないが、君が年を重ねた時、人間は死ななくなるかもね。」

「何で!」

「だってSTAP細胞があるでしょ!」


p.s 小保方さ〜ん♪ 私もブログを書く時よくコピペします(笑)

image

今日のなめこー最近、姫にあまりかまってもらえなくてふて腐れている『黄金なめこ』



日記・雑談 ブログランキングへ

先日イケダハヤト氏が紹介していた「いちらぼ」のブログがなかなか興味深い面白い内容であった。

タイトルは

『農業×ファッション!?農業がダサいなんて過去の話!』
http://1lab.jp/gyousyu/nougyou/470

その内容とは農業における作業着のファッション性重視の注目のブランドの紹介であったが、かなりこれがカッコいいんですよ!

image
www.yanmar.com

特にヤンマーのこの「アグリカルチュラルウエア」なんて、ちょっと未来の農業を予感させるような独創的なデザインで、なんか「ウルトラ警備隊」を想像しちゃいますよね♪

さすがに、ヤンマー100周年のビッグプロジェクトのクリエイティブディレクター、佐藤可士和氏が監修し、世界で活躍するファッションデザイナー滝沢直己氏がデザインしているだけのことはある。
この辺はユニクロ繋がりかもしれないですかね〜

このように、今まで作業着や制服と言われるものは発想を変えれば、スタイリッシュな"かたち"に変化する

セレクトショップのビームスでは「BEAMS MEDICAL」という医療に携わるドクターやナースのユニホームを作成していたことがある。

ビームス クリエイティブディレクターの 中村達也氏が監修し、アパレルブランドの視点からスーツやジャケットのものづくりのノウハウを生かした、スタイリッシュで機能的ウェアを高浜ユニホームと共同開発したのであった。

なかなか面白い試みであったが、需要が少なかったか、何らかの理由で残念ながら今は休止している。


ただBEAMSという会社が新しいファッション ジャンルに対して常に貪欲で、柔らかい頭をした企業であることを容易に理解出来る。

ちなみにBEAMSはカンコー学生服とコラボで学校の制服も手掛けていて、現在13校の高校がBEAMSデザインの制服を着てる。今後も拡大すると設楽社長自らツィートしている。

こんな多種多様な仕事着や制服の「ファッション性と格好良さ重視」は時代の大きな流れである。

その意味とは?

・3Kと呼ばれてきたブルーカラーとされる職種について、その労働環境・作業内容が「きつい (Kitsui) 」「汚い (Kitanai) 」「危険 (Kiken) 」というイメージを払拭し、人を集める事が出来る。

・学校も少子化で生徒が足らなくなり、淘汰の時代に直面しているが、ファッション性の高い制服を提供することで、定員を集める為の手助けになる。
(ちなみにうちの娘は学校は制服がかわいいことが大切であると、豪語してますw)

・以上の理由も含めて、「ファッション性と格好良さ」は働く者、学ぶ者のモチベーションアップに繋がる。

それ以外で考えられるとすれば投資ですかね〜

機能的➕ファッション性 …そう例えば"宇宙服"

EVA(船外活動用)スーツはなんと1200万ドル(約14億円)もするんですよ〜

宇宙服をファッションと捉えるならば宇宙環境に適応できる機能性を持ち、最も高額なオートクチュールと言っても過言ではないでしょう。

最近ではその宇宙服自体のファッション性も重要視されている。

image
引用:www.gizmodo


NASAではそのデザインに「ヴィクトリアズ・シークレット」がファッションショーで使う天使の羽を作った、異色の経歴を持つSouthern氏を起用し、一方イーロン・マスク率いるスペースXも機能性を重視しつつ、ハリウッド映画向けの宇宙服デザイン会社とタッグをくんでいる。

宇宙計画という膨大な予算を集める為に、宇宙服を含めたこれからの計画にはファッション性や高度な感性が、投資家たちの想像する未来に夢や希望を与えるために必要不可欠なのである。



メンズファッション ブログランキングへ

↑このページのトップヘ