ファッションは人によって様々な解釈がある。
元々「日本の羽織り」は戦国時代に戦場での防寒着として使われた陣羽織が由来である。
今回のPittiのスナップを見ていると、日本の「半纏(はんてん)」や「甚平(じんべえ)」のような羽織り物のスナップが多く見られた。絶対数が多い訳では無く、珍しいファシッションということでスナップに撮られたのだろう。
確かにその着こなしは残念ながら、まだまだ「際物(きわもの)」のレベルを脱してはいなだろう。
theimpression.com
maurodelsignore.com
anonyme-paris.fr
charleyph.tumblr.com
elle.sapo.pt
maurodelsignore.com
maurodelsignore.com
その中でもニック・ウースターは前回のスナップ考でも後半で少し触れたが、群を抜いていたように感じる。
ラルディーニとコラボした半纏(はんてん)や甚平のようなジャケットをまるで昔から着ていたかのように、自然に着こなしていた。
blog.billygeorge.com.au
drpflive.tumblr.com
www.thesartorialist.com
また、これを羽織りと呼べるかは、やや疑問ではあるのだがアンジェロ・フラッカベントの着こなしも見た瞬間に"KIMONO"を連想させるもので、とても新鮮に感じられた。髪型が坊主だったこともあり、上着が袈裟のように見えて(笑)、余計そのファション全体のシルエットは和服をイメージさせるものであった。
Angelo Flaccavento(アンジェロ・フラッカベント)streetstyle factoryより
ところで、和服と洋服の大きな違いとは何でしょうか?
簡単に言えば洋服は人の体を立体的に包み、和服は平面で包みこむことが決定的な違いである
日本では洋服の仕立てが明治に始まった際に、着物の仕立て職人が引き継いだのではなく、足袋職人が重用されたという。なぜなら着物は平面的だが、足袋は立体的だからである。
そういう意味ではアンジェロの上着も形こそ洋服ではあるが、その作りはとても平面的である。もしかしたら和服の要素を取り入れているかもしれない。
そういえば今回のPitti会場でアローズの栗野さんやニックウースターが手に持っていた同じ柄の羽織りが気になった。
それは今回ピッティの特別デザイナーに選出された「ビズビム」の中村ヒロキ氏がショーの来場者に配った物であった。
「日本で着物は特別なときに着るもの。それを普段でも着られるようにしたかった」
と中村氏は語っている。
「日本発のアメカジと日本の羽織りの融合」という和服の新しい解釈を提案したのかもしれない。
www.gonews.it
svim fashion show at Pitti Uomo, the men’s wear trade fair in Florence, Italy.
今回のPittiスナップではこのような"和服"から着想を得た羽織りの提案が多く見られたように感じられた。
他にも日本を感じられるスナップ記事が見られた。ELLEのウクライナの記事で「ikiji」という
墨田区発祥のブランドを紹介していた。
日本の最新の高い技術と上質な素材を使って、「江戸の粋」をテーマに作られた商品は新しい和の解釈であり、それが海外で高い評価を得ている。
「ikiji」ELLE・UA記事
最近でこそ日本製の衣料品が中国の人件費の高騰、海外からの爆買いの影響で日本の各ブランドで注目されているが、衣料品全体の3%しかない。それだけ日本のアパレル工業が衰退してしまったという証拠であろう。
そんな状況の中で日本のアパレルの地場産業から日本伝統のファッションの提案がなされた事は大変喜ばしいことである。
海外の著名なファションディレクターが提案する新しい和のスタイル、日本発のアメカジスタイルと和の融合、日本の地場産業が提案する新しくて上質な「江戸の粋」、様々な和が今回のPittiでは提案されている。
それらが今後ファッションとして成熟していくのか、一過性のもので終わるのか?
これからの楽しみでもある。
今回の話とは別物ですが、ある意味こういうのも和の要素ではありえるかな⁈
世界のファッショニスタ、Lapo Elkann(ラポ・エルカン)
www.thefashionisto.com
「穀 」「神風」漢字のタトゥーですか!…しっかり旧字を使ってるし(笑)
今回はこんなところで「Pitti90スナップ考」を締めさせて頂きます。
あくまで写真やネットから分析した内容なので足らない部分とか意見がありましたらコメントして下さい。加筆、修正いたします。
こんな「和」のテイストも見逃さない最新ファシッションスナップは私のtumblr、「PITTI MODA」で随時更新中です。
メンズファッション ブログランキングへ
元々「日本の羽織り」は戦国時代に戦場での防寒着として使われた陣羽織が由来である。
今回のPittiのスナップを見ていると、日本の「半纏(はんてん)」や「甚平(じんべえ)」のような羽織り物のスナップが多く見られた。絶対数が多い訳では無く、珍しいファシッションということでスナップに撮られたのだろう。
確かにその着こなしは残念ながら、まだまだ「際物(きわもの)」のレベルを脱してはいなだろう。
theimpression.com
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anonyme-paris.fr
charleyph.tumblr.com
elle.sapo.pt
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maurodelsignore.com
その中でもニック・ウースターは前回のスナップ考でも後半で少し触れたが、群を抜いていたように感じる。
ラルディーニとコラボした半纏(はんてん)や甚平のようなジャケットをまるで昔から着ていたかのように、自然に着こなしていた。
blog.billygeorge.com.au
drpflive.tumblr.com
www.thesartorialist.com
また、これを羽織りと呼べるかは、やや疑問ではあるのだがアンジェロ・フラッカベントの着こなしも見た瞬間に"KIMONO"を連想させるもので、とても新鮮に感じられた。髪型が坊主だったこともあり、上着が袈裟のように見えて(笑)、余計そのファション全体のシルエットは和服をイメージさせるものであった。
Angelo Flaccavento(アンジェロ・フラッカベント)streetstyle factoryより
ところで、和服と洋服の大きな違いとは何でしょうか?
簡単に言えば洋服は人の体を立体的に包み、和服は平面で包みこむことが決定的な違いである
日本では洋服の仕立てが明治に始まった際に、着物の仕立て職人が引き継いだのではなく、足袋職人が重用されたという。なぜなら着物は平面的だが、足袋は立体的だからである。
そういう意味ではアンジェロの上着も形こそ洋服ではあるが、その作りはとても平面的である。もしかしたら和服の要素を取り入れているかもしれない。
そういえば今回のPitti会場でアローズの栗野さんやニックウースターが手に持っていた同じ柄の羽織りが気になった。
それは今回ピッティの特別デザイナーに選出された「ビズビム」の中村ヒロキ氏がショーの来場者に配った物であった。
「日本で着物は特別なときに着るもの。それを普段でも着られるようにしたかった」
と中村氏は語っている。
「日本発のアメカジと日本の羽織りの融合」という和服の新しい解釈を提案したのかもしれない。
www.gonews.it
svim fashion show at Pitti Uomo, the men’s wear trade fair in Florence, Italy.
今回のPittiスナップではこのような"和服"から着想を得た羽織りの提案が多く見られたように感じられた。
他にも日本を感じられるスナップ記事が見られた。ELLEのウクライナの記事で「ikiji」という
墨田区発祥のブランドを紹介していた。
日本の最新の高い技術と上質な素材を使って、「江戸の粋」をテーマに作られた商品は新しい和の解釈であり、それが海外で高い評価を得ている。
「ikiji」ELLE・UA記事
最近でこそ日本製の衣料品が中国の人件費の高騰、海外からの爆買いの影響で日本の各ブランドで注目されているが、衣料品全体の3%しかない。それだけ日本のアパレル工業が衰退してしまったという証拠であろう。
そんな状況の中で日本のアパレルの地場産業から日本伝統のファッションの提案がなされた事は大変喜ばしいことである。
海外の著名なファションディレクターが提案する新しい和のスタイル、日本発のアメカジスタイルと和の融合、日本の地場産業が提案する新しくて上質な「江戸の粋」、様々な和が今回のPittiでは提案されている。
それらが今後ファッションとして成熟していくのか、一過性のもので終わるのか?
これからの楽しみでもある。
今回の話とは別物ですが、ある意味こういうのも和の要素ではありえるかな⁈
世界のファッショニスタ、Lapo Elkann(ラポ・エルカン)
www.thefashionisto.com
「穀 」「神風」漢字のタトゥーですか!…しっかり旧字を使ってるし(笑)
今回はこんなところで「Pitti90スナップ考」を締めさせて頂きます。
あくまで写真やネットから分析した内容なので足らない部分とか意見がありましたらコメントして下さい。加筆、修正いたします。
こんな「和」のテイストも見逃さない最新ファシッションスナップは私のtumblr、「PITTI MODA」で随時更新中です。
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